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カタログ制作

自社商品のカタログをもっと効果的なものにできないか?
その場合、どうやって改善していけばいいのか?

『カタログ制作の改善・チェック項目』について、

第2回は『差別化編』です。

もし、商品が他社のものと違いがわからず“どれも一緒”と感じられると、その商品を買う積極的な理由はなくなってしまいます。

カタログ作りにおいて、その商品らしさ・独自性・個性があり特長がわかる、というのは消費者に選択してもらうための大切な要素。

もう一度しっかり見直して、他とは差別化されたカタログ制作へとつなげましょう。

1.自社商品の“良さ”を再確認

差別化を図るため、まず考えるべきは自社、または自社商品のよいところの再確認でしょう。
自社のストロングポイントを、ざっくりと持っているイメージをあいまいな状態ではなく、シンプルなワードになるよう言語化してみましょう。

「まじめな商品づくりによる品質」だとか「革新的」だとか「親しみやすさ」や「使いやすさ」「ハイスペック」だとかいったレベルでけっこうです。

  • 自らの良さを言語化してみる

2.自社商品の“ポジション”は?

自社商品が業界内でどういったポジションなのかを把握すると、表現すべきポイントが見えてきます。

下記のような4象限マトリクスでポジショニングすると、他社と比べてどの位置にいるかを確認しやすくなります。

4象限マトリクス

例えば、高級&独自性ゾーン(右上)と親しみ&汎用ゾーン(左下)とでは採るべきデザインの方向性はまったく異なるでしょう。

  • 他社と比べてどの座標かを確認する

他社と比べて価格が高く、高性能なのに安っぽく見えているといったことはないでしょうか?
独自性の高い尖った商品なのに、意外と平凡な商品に見えてしまっているなんてことはないでしょうか?

3.商品特長の優位点にあった戦略を!

その商品力自体がどうなのかが差別化には重要です。
ケースごとの注意点を見ていきましょう。

ケース1:競合製品と比べてあきらかに優位
 他社に比べて商品力があきらかに優れていれば、差別化するのは一見楽に思えます。

しかし、だからといって商品の機能性ばかり訴求するのでは、コトラーのいうところのマーケティング1.0(製品優先)という古いマーケティング手法にとどまってしまいます。
あきらかにスペック訴求で勝負できるケースかどうかを見極める必要がありますが、時代はマーケティング3.0(価値提案)、4.0(自己実現)へと移行していることは忘れてはいけません。
その商品により、ユーザーにどういった価値を提供できるのか?何をもたらすことができるのか?を考えることが差別化への近道とも言えるでしょう。

また、総合力が優れている場合に注意したいのは、訴求したポイントの数が多すぎて、かえってインパクトがなくなってしまうこと。

市場データや顧客分析をもとに本当に効くであろう特長を中心にアピールしていきましょう。

  • その優位点は独りよがりではないか?
  • その優位点で「提供できる価値」とは?
ケース2:後発商品で参入する

このケースは、すでに他社が結果をだしたジャンルなわけで、差別化の難易度は少し高いかもしれません。二匹目のドジョウを狙うなら先行者にならった訴求になってしまいがち。

ライバルがかなりの強者でまともに戦っても利益が少ない場合、ゲーム理論でいうところの「合理的なブタ」作戦をとるなら、あえて差別化しないという手もあるでしょう。

しかし、後発であってもプラスαの特長で独自性を出していくこともよくあります。従来とは視点の違う活用提案などをしっかりアピールすると差別化につながります。

  • プラスαの特長によるベネフィットや活用例を訴求
ケース3:ライバルとしのぎを削っている

ライバル商品と勝っている点、劣っている点が入り混じっている場合、しかりとした洗い出しと分析をおこなってカタログ制作に活かす必要があります。

  • 優位点がもたらすベネフィットを魅力的に表現

以上、「差別化」は競合ライバルを含めてしっかり分析したうえで、「特長面での訴求」と「イメージ表現」の両面からのアプローチしてみましょう。

次回、第3回は『伝わってるか?編』の予定です。

「差別化」で困ったら、
大阪のデザイン事務所『ハイジー』にご相談ください。
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