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こんにちは、グラフィックデザイナーのスタッフHです。

デザインの仕上がりに大きな影響をあたえる要素のひとつに、文字があります。
単純な例ですが、たとえば優雅で上品にしたければ明朝体、カジュアルにしたければゴシック体、というふうに、デザイナーは制作物に応じて最適な書体と文字の設定を選択します。

文字のデザインを「文字組み」といいますが、今回はその中でも書体選びや文字の大きさの選択とともに、読みやすさと美しさを左右する「行送り」のポイントのご紹介です。


「行送り」とは、文字が複数行ある場合の、行の上から次の行の上までの長さのこと。
(ちなみに行と行の間の長さが「行間」で、文字の大きさと行間を足したものが「行送り」です)

この「行送り」は、

◎ 書体が明朝なのかゴシックなのか?
◎ 文字の大きさは?
◎ 太いのか細いのか?
◎ 文字組みの横幅はどのくらいか?
◎ 字間は空いているのか詰まっているのか?
◎ どういうイメージの文字組にしたいか?

などにより最適な数値を設定しますが、ただ、なんとなく決めているわけではありません。

私が新人の時に教わったのは、本文の文字組の場合「行間の基準は二分四分(にぶしぶ)!!」ということでした。
これは写植時代の言葉らしいので、今はあまり使われていないようですが、二分は文字の大きさの半分(50%)、四分は四分の一(25%)。この二分四分の行間に、文字の大きさを足したものが行送りの基準になります。

【文字サイズが12ptの場合の行送りの目安】
二分(6pt)+ 四分(3pt)+ 文字の大きさ(12pt)=21pt

文字サイズが12ptだった場合、「行送り」は21pt。
平たく言うと、文字の大きさの175%が、読みやすい行送りの1つの目安だということですね。

行間の例をいくつか見てみましょう。

まずは二部四分の場合。ストレスなく読めそうです。

こちらは四分(行間が文字サイズの4分の1)。窮屈で読みづらいですね。

続いて二分(行間が文字サイズの2分の1)。
キャプションや図版内の文章だと、こちらを選択する場合もあります。

最後は全角(行間が文字サイズとおなじ)。かなりゆったりですね。


二分四分はあくまで“基準”なので、ケースに応じてここから調整していきます。
今後印刷物を見る場合、この「行送り」に注目してみてくださいね。

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