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Googleフォントの使用例
「Iceberg編」

「Iceberg」というGoogleフォントをご存知でしょうか?
“Iceberg(=氷山)”というだけあってカクカク尖った形状のフォントです。かなりくだけたイメージで初めて見たときは、面白いカタチだけど仕事では使用する機会はそんなにないだろうなと思っていたのですが…。

Iceberg

 

それが意外な案件でこのフォントを使用してデザインすることになりました。
それは個人出版レーベル「みなもとの庭」の『Akane in Wonderland』の装丁の仕事。
この作品は小泉八雲の「耳なし芳一の話」を現代的に解釈した文学作品で、著者の意向により糸で綴る和装本の形態にして、その雰囲気に合うように日本語フォントには活字自体の復刻フォントを使用するなど、日本の伝統的なイメージをベースとしています。

普通なら、この雰囲気に合わせる欧文フォントならGaramondなどオールド系のセリフ書体を選びたくなるところ。しかしこのケースでは、古風で上品なタイポグラフィだと古いイメージになるだけで面白みがなく、古いものを現代の感覚で蘇らせるというコンセプトに合わないんじゃないかと思い真っ先にIcebergを試してみました。しかもゴージャスに箔押し加工まで施して。
版画家である金子美早紀さんのイラストに意外とマッチしてます。
ついでに中ページのノンブルにもIcebergを使用してみたのですが、この作品にちょっとした違和感とか“ひっかり”みたいなものを持たせる効果がでてるんじゃないでしょうか。
和装本にIceberg、なかなか面白い組み合わせでした。

Google Fonts iceberg→https://fonts.google.com/specimen/Iceberg?query=iceberg

タイトル箔押し

 

和綴じ

 

和綴じ本のノンブル

 

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